組織側の社会化

こんにちは🍒今回は卒業論文に向けて、社会化の問題と対処についての本を読みました。その中でも組織側に興味を持ちました。

 

組織にとって新人を受け入れるときの根本的な問いは3つあります。1つ目はその新人は我々の組織に適合するかどうかです。その人の勤務スタイル、態度、価値、およびパーソナリティーは我々の文化とうまくかみ合うのか、我々の好みのタイプか、その人は順応しすぎず、また自己満足に陥らずに、重要な組織価値に従えるのかということです。2つ目はその新人はこつを学び貢献することができるかどうかです。我々の組織の改善を手がけることができるかということです。3つ目はその新人は学習し成長するかどうかです。高度の責任を負いうるリーダー、自立して貢献者になれるかということです。


これらの問いを判断しながら、組織が新人の社会化の中で避けなければならない結果は4つあります。1つ目は貢献する(組織の投資に対して見返りを与える)前に辞めることです。2つ目は自己満足に陥りモチベーションを失うことです。その結果、組織はその人の潜在能力にみあう貢献が得られなくなります。3つ目は辞めてしかるべきときに辞めず、早くから厄介ものとなることです。


これらの否定的な結果を起こさないようにするためには新人にできるだけ早く何か挑戦的な仕事を与えることと、新人が何かを行うとそれに対するフィードバックが確実に得られるようにすることです。


これらの対処法を私の所属する部活動に置き換えて考えると、新入部員は技術的に劣るところがあるけれども上回生の練習に参加する機会を作って、レベルの高さを体感してもらうことや、新入部員は育成担当の上回生に部活動ノートを提出してもらい、新入部員の技術や精神面に対するフィードバックを行っています。


この2つの行動は新入部員に早く私達の組織に馴染んで、技術的にも上達してほしいとの思いから考え出された行動ですが、社会化という理論から考えて効果があることがわかりました😊

 

 

[参考文献]

エドガー H. シャイン/二村敏子・三善勝代訳(1991)『キャリア・ダイナミクス:キャリアとは、生涯を通じての人間の生き方・表現である。』白桃書房,pp. 105-126